2013年08月30日

植物誌

 
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前回のブログで植物の名前を調べていたら、反射的にイルカの「植物誌」を思い出していた。早速CDの山の中から発掘し、久しぶりに聴いてみた。77年のリリースでイルカ、4枚目のアルバム。74年にイルカとしてソロデビューしたが、それ以前は「シュリークス」というグループのメンバーだった。イルカがまだ無名だった頃、僕は宇都宮の上野楽器店の店頭で、デビューキャンペーンをしていたイルカを目撃している。横目でチラ見した程度で素通りしてしまった。今思えば握手くらいしておけばよかったと後悔するのだが、こればかりは仕方ない。

翌75年にあの曲、そう「なごり雪」が大ヒットしたのだった。

   植物誌

  通りすがりの古本屋
  ほこりかぶった「植物誌」
  棚からそっとゆりおこし
  歩きながら ページをめくる

  いつしか足は下屋敷
  裏木戸開ける 霜風に
  襟を立てる アストラカン
  元気なテリアは 枯れ葉色

  さて眼を染めるのは 植物誌
  つゆくさ 柊 からすむぎ

  益子の茶碗の玄米茶
  ランプの影の一輪草
  まぶたが重い眠り草
  人界知らず植物屋敷
  秘密の花園 カギひとつ


わずかこれだけの行数の歌詞だが、しっかり五感が刺激されている。この曲を聴いた人間がイメージする世界は微妙に違うかもしれないが、きっとそれほどの差はないのでは?と思っている。イルカの豊かな感性から創られた曲。少しずつキナ臭い空気が流れはじめたいま、平和で自由な世界を維持し続けることの難しさに思いを馳せながらも、さらなる創造性豊かな世界・・・つまりは平和な世界を実現するにはどうしたらいいのだろうか?自分は何をすべきなのか?様々なことを考えさせられる夜なのであった。
posted by 生出 at 23:01 | Comment(2) | 音楽
この記事へのコメント
おじゃまします。ももぞです
イルカというと、どうも、伊勢昭三の妹分というイメージが有りましたが、後になってから 旦那様との壮絶ともいうべき歩みを知っつた時、ソフトなイメージから、とても強い女の子という見方に変わりました。
 あまりの悲しみを知ると、ま逆に優しくなれるのかな? どうすれば、あんな詩を書けるのかな? そんなことを思う今日この頃でした。
Posted by momozo at 2013年08月31日 00:38



◇momozoさん、おばんです。いつもお世話になっています。イルカ・・・不思議なひとですね。個性豊かな人です。仲間内に、彼女のようなひとがいるだけできっと楽しくなりますよ。せめて一度くらいはライブを見なければと思っています。

中学校3年の文化祭の時、イルカの「いつか冷たい雨が」を演奏したことを思い出しました。この曲に限らず、イルカは弱い立場に追いやられてしまった者達への慈しみがあります。さらに云えば、世の中の矛盾などに声を上げようとしない者、見て見ぬふりする者の心を見透かしている感もあります。

みんな、ほんとうは優しい心を持っているのに、どうして勇気を出さないの?大きなムーブメントを起こすことだけが、世の中を変える力じゃない。ひとりひとりが小さな力でいいから、やさしさで行動すれば、世の中はもっといい方へ向かうんじゃない?そんな彼女のメッセージを彼女の曲から感じるわけです。

政治家の言動は、たしかに大きな影響力はあるでしょう。でも、それは時が経てば不思議なことに消えてしまいます。時代を越えたメッセージを内包しているのがイルカの曲であると思っています。すなわちそれは・・・人類にとって・・・普遍的なものなのでしょう。
Posted by 生出 at 2013年08月31日 23:20
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