
気がつけば人生半世紀。早いものである。人生の折り返し地点はとっくに過ぎ、残された時間はどのくらいなのだろうか?そんなことを意識する今日このごろ。飛ぶように流れる時間に唖然としながらも、いまだにやりたいことと、やれることの見極めもままならず、がむしゃらに走っている。
よしだたくろうの「今はまだ人生を語らず」は1974年のリリース。当時僕は中学生。深夜放送から流れてきたたくろうの声に、これまで聞いたことのないグルーブ感を覚え心を震わせた。
エネルギッシュで粗野で強引で荒々しく・・・だけどたくろうのメッセージは、周りの大人の・・・いつだって押し付けがましく、ひどく保守的で退屈極まりない・・・正論・常識を吹き飛ばす力があった。それは一瞬の出来事だった。
朝日がぁ〜 昇るから起きるんじゃなくてぇ〜
目覚めるときだからぁ〜 旅をするぅ〜
嵐の中にぃ〜 人の姿を見たらぁ〜
消え入るようなぁ〜 叫びをきこぉ〜
目の前のコップの水を〜 一息に飲み干せばぁ〜
傷も癒えるしぃ〜 それからでも遅くはない〜
いまはまだまだぁ〜 人生を語らずぅ〜
目の前にもぉ〜 まだ道はなしぃ〜
越えるものはすべてぇ〜 手探りの中でぇ〜
見知らぬ旅人にぃ〜 夢よ多かれぇ〜
越えて行けそこを〜 越えて行けそれを〜
いまはまだぁ〜 人生を〜人生を語らずぅ〜
もしかしたらいまの僕の人生のベクトルは、あの深夜放送を聴いたときに決められてしまったのかも?
越えるべき山は、まだまだありそうだ。