2019年07月24日

二本松バイパスドライブイン


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先日、某コンビニのレジでちょっとした出来事が。高齢の女性が店員さんに「おてもとをふたつ、いただけますか?」と。若い女性店員は「おてもとって何ですか?」と訊き返していた。ほかにもそんな単語っていろいろあるんだろうなぁ〜と思った。例えばトイレを御不浄なんていう人もいないだろう。連れ込みホテル、モーテル、トルコ風呂・・・もそうだね。

ドライブインというのも、もはや「おてもと」「御不浄」の類いのひとつなのかもしれない。日本全国でドライブインがどのくらいあるのかはわからないが、昭和時代、それもモータリゼーションが、いちばんピークだった頃に作られた産物だ。

今やファミレス、コンビニ全盛で「ドライブイン」へ敢えて行くことはない。先日、知人から、とある本のコピーをいただいた。橋本倫史著「ドライブイン探訪」である。その中に紹介されていたのが「二本松バイパスドライブイン」だった。創業は1971年だという。

国道4号バイパス沿いにあり、これまでに数え切れないほど通過していたにも関わらず、店の存在に全く気が付いていなかった。

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店の中は時間が止まったような佇まいである。何もかもが昭和なのである。それも僕が物心がついた昭和40年後半あたりの匂いがプンプンしている。店内はテーブル席(40席)と座敷(60席)とに分かれている。お好きな方のお好きな場所へどうぞという感じ。座敷には座布団はない。テーブル席の脇にはアナログのゲーム機がいくつか置いてあった。誰がやるの?という感じ。

さてメニューは上の写真のとおり。実に豊富である。ご飯と味噌汁のお代わりは自由。席に着く前に注文しお代を払う。注文の半券をもらうこともない。スタッフは顔と注文を覚えているようだ。営業時間は驚きの24時間営業だという。別な情報によると月曜の午前2時から朝6時までは閉まっている・・・とも。

特筆すべきことがもうひとつ。なんとお風呂があるのである。入浴料金は400円だ。隣接する建物には「サウナ」の文字もあった。

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昼少し前に入店し座敷の方に座ってみる。広々とした空間だ。すでに数人の客人が食事をしていた。12時を少し過ぎたあたりから続々とお客さんが入ってくる。そのメンツを見てみると100パーセントが男性で、トラック運転手や肉体を酷使する仕事に従事しているような方達が多かったようだ。食事を終えゴロリと昼寝をしている人もいた。

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豊富なメニューの中から今回選んだのは焼肉定食だった。何にしようか目移りをしている間にお客さんが次から次へと入ってきてしまい、つっかえてしまいそうだったので、男らしく?焼肉定食にしたのだった。焼肉の皿はおそらく創業当時から使われているのではないだろうか。かなり年季が入っている。添えられたマカロニサラダ、千切りキャベツはもう少し量があればと感じたが、食い終わってみればそれなりに満腹感を覚えていた。

食い終わる頃、店内は座敷、テーブル席とも7割くらいお客さんが座っていた。かなりのお客さん、それもトラッカー達からは支持されている店だったのだ。きょうび運送業界を取り巻く環境が社会問題として取り上げられているが、そんな彼らのオアシスが「ドライブイン」なのだと感じた。冒頭、おてもとのことを書いたが、この日の客の回転率を見る限り、その存在を知らない若者はいるだろうが、まだまだ先はあると思った。うん、だいじょうぶ。

※僕の知る限り二本松市内には三箇所のドライブインがある。ひとつがここ、国道4号バイパス上り線の「二本松バイパスドライブイン」、ここから少し先の同じくバイパスの下り線に「二本松ドライブイン」、そして東北道二本松インターにいちばん近い交差点には「二本松インタードライブイン」がある。


posted by 生出 at 21:58 | Comment(0) | ふらりとよった店
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