2016年12月13日

ペトリカラー35


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ペトリカラー35は昭和43年に発売されたコンパクトカメラである。この写真から実際の大きさの判断は難しいかもしれないが、その2年前(昭和41年)に販売されたローライ35と何かと比較されることもあったくらいだから、ボディの「小ささ」には「大きな」インパクトがあったのだろう。上部のダイヤル2つと、ファインダー隣りのダイヤルは、カメラに詳しくない人だって、手にすれば操作のポイントがこの3つのダイヤルにあることくらいの察しはつく。

カメラを構えると人差し指が前のダイヤルに、親指は後ろのダイヤルに自然と配される。前でシャッター速度を、後ろで絞り値の調整を行う。この配置は斬新だ。ピント合わせはファインダー横のダイヤルで調整する。ファインダー内には、遠景、中景、近景のイラストと指針があり、撮影者がダイヤルを動かすと、連動する指針がイラスト上を移動し、撮影者が判断した位置に合わせる目測式である。

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このカメラの特徴のひとつとして、レンズは沈胴式となっている。ピント合わせのダイヤルを動かすと、僅かではあるがレンズが繰り出される。一定以上の位置までダイヤルを回し、目測式距離計がスタンバイされないとシャッターが切れないようになっている。

改めてこのカメラを見てみると、年代を考慮しても、よく出来たカメラだと思う。ペトリの労使紛争について詳細をいまさら突っついてみても仕方がないが、こんな秀逸なカメラが創れたのだから、もう少し何とかならなかったのか・・・。一見して、いまにも通じる高級コンパクトカメラの趣があるわけで、せめて90年代以降も会社が存続していれば、さらにブラッシュアップされた真の高級コンパクトカメラが世に排出されたのかもしれない。
posted by 生出 at 08:12 | Comment(0) | フィルムカメラ
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