2016年10月28日

コニカL


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写真は男が撮るもの・・・そんな偏ったイメージに支配されていた時代があった。実際、職業写真師は、ほぼ100パーセントが男だったし、アマチュアも男が大勢を占めていた。女性の社会進出もいまほどではなく、家計を支える男が全権を握っていたわけだから、カメラが家庭にあったとしても、男が占有するのが当然という空気があった。

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1961年発売の「コニカL」は、女性をターゲットにした初(?)のカメラだった。ネーミングの「L」は「Lady」と「Light」の頭文字からとったという。前出の「フジペット」は子供用、そしてこちらは女性用である。メカ的な部分は、フジペットより進化していて、幅広いシチュエーションに対処できるようになった。シャッタースピードは B、1/30〜1/250秒で、レンズは開放F値が2.8のヘキサー40ミリが装着されている。最短撮影距離は1メートル。

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露出計は電池不要のセレン式。露出計の針が真ん中に来るよう、レンズのグレーリングを回して調整する。ピント合わせは目測である。距離が刻印されているレンズの先端部を回して、撮影者が感覚的に合わせる。このあたりの操作は、メカに弱いといわれている女性にはありがたかったのでは?メカに五月蝿い男の眼には「物足りない」と映ったことだろう。

話は変わるが、写真教室に参加した人たちを見ていると、男はメカの話では盛り上がるが、女性は撮影そのものを楽しむ傾向が強いように感じている。撮影した写真を見せてもらうと、感覚的に捉えた女性の作品にいいものが多い、なんてことがままあるのである。実は女性は写真撮影に向いているし、そしてうまい・・・というのが僕の印象である。

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さて、フィルムを装填するために裏蓋を開ける。ご覧のようにユニークな開き方をする。コニカ(当時は小西六写真工業)製であるからして、サクラフィルムを装填してね、のシールが眼を惹く。

当時としては小さなボディサイズ、シンプルな操作など、女性向きのこのカメラがどれほど支持されたかはわからない。しかし女性が新しい分野へ進出する、ひとつのきっかけにはなったでないだろうか・・・と僕は思ったのであった。
posted by 生出 at 12:42 | Comment(0) | フィルムカメラ
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