2016年10月25日

Nashville Skyline


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1969年にリリースされた「Nashville Skyline」は、これまでのディランの印象をくつがえすアルバムだ。なんといっても歌声が別人かと思わせるほど甘く美しいのだ。独特のしゃがれ声を聴くことはできない。そしてカントリー調の馴染みやすいメロディーが続く。インストゥルメンタルの曲もあり、当時、ファンを大きく裏切ったと評する人もいた。逆に言えば、ディランのしゃがれ声にアレルギー反応を起こす人には聞きやすいアルバムとも云える。ファン以外の人に、アーティスト名を伏せて聞かせたら「Bob Dylan」と気づく人はいないと思う。

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「ノーベル文学賞」受賞に関する報道で、同賞選考委員の一人が「本人といまだに連絡がとれない」のは「無礼で傲慢」であるとディランを批判。ディランはとても気難しい人間だといわれている。彼の公式サイトには一時、受賞の表記があったようだが、いまは削除されている。授賞式に本人が出席するかどうかはわからないけれど、受賞を大いに喜ぶ人と、ディランのような人と、偉大な賞に対する態度の違いは・・・実に面白い。

ファンはお気に入りのアーティストに「らしさ」を求めるのが常である。表現において新しい切り口や手法を変えたりすると、すぐに非難や批判されるのも常である。「Nashville Skyline」のように、ファンを大いに戸惑わせたディラン。少々のこと(?)で驚いてはいけないのかもしれない。
posted by 生出 at 12:36 | Comment(0) | 音楽
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