2016年10月11日

フジペット


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1957年(昭和32年)に販売された富士写真フィルムの「フジペット」は、初心者(主に小学校高学年〜)向けの中判(6×6)カメラである。作りはいたって簡易。各部にプラスチックを多用し見た目よりも軽量だ。ボディのカラーバリエーションは黒、赤、緑、緑、黄、グレーがあったらしい。撮影に関して小難しい理屈はいらない。レンズは75ミリ固定で開放F値は11(選べる絞りは11、16、22・・・お天気マーク有)、ピント合わせの機能はない。視野は上部流線型のファインダーを覗く。シャッター速度は1/50とバルブのみ。上部のダイヤルを回してフィルムを巻き上げる。カメラ本体にフィルム巻上げカウンターが無いので、背面の赤窓でフィルムの裏紙に印字された数字で確認をする。

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レンズのレバーには「1」「2」と数字が刻印されている。「1」でシャッターをチャージ、「2」でシャッターが切れる。実にシンプルである。うっかり巻上げを忘れると、多重露光されたカットが量産される・・・わけである。

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フィルム交換は裏蓋をカパっと外すタイプ。フィルムメーカーが作ったカメラなので自社フィルムの使用を促すようなシールが貼ってある。

フジペットは小学生だけでなく多くの年齢層に支持され、爆発的な人気となった。ちなみに当時の販売価格は1950円。子供の小遣いで買えるものではなかったが、戦後10年以上が経ち復興を加速させる経済に明るい未来を感じはじめた国民が多かったのだろう。そんな高揚感にほだされて購買も加速したのかもしれない。
posted by 生出 at 08:29 | Comment(0) | フィルムカメラ
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