2016年07月20日

「最後のニュース」


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1990年10月リリースされた、陽水13枚目のアルバムが「ハンサムボーイ」。前年10月に放送を開始した「筑紫哲也 NEWS23」のエンディング テーマのために書き下ろされたのが、このアルバムの4曲目に収められている「最後のニュース」だ。名曲「少年時代」もこのアルバムで聴くことができる。

  「最後のニュース」

 闇に沈む月の裏の顔をあばき
 青い砂や石をどこへ運び去ったの
 忘れられぬ人が銃で撃たれ倒れ
 みんな泣いたあとで誰を忘れ去ったの
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 暑い国の象や広い海の鯨
 滅びゆくかどうか誰が調べるの
 原子力と水と石油達の為に
 私達は何をしてあげられるの
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現代社会が抱えている「問題」・・・政治、経済、自然環境、エネルギー、人口、薬物etc・・・を歌詞の中に端的に織り込んでいる。アコースティックギター、キーボード、ドラムのシンプルな演奏スタイルが、この曲の訴える力をより強くしている。

「最後のニュース」が流れる時間、僕はたいていはアルコールで酩酊していたのだが、たまに耳にすると「はっ!」とさせられた。あの時代(今も、なのだろうけど・・・)、時事ネタを歌うのっていうのは時代が求めていなかったと思う。でも、この曲に触れると、これまでの自分の行動、考え方はもちろん、世界のどこかで起きているであろう深刻な問題(あくまでも想像の域ではあるが)に思いを馳せる、小さいながらもひとつのきっかけにはなった。

それにしても、連日のように事件、事故が後を絶たない。衝撃的なニュースはパッキンのいかれたシャワーのように僕たちに降り注ぐ。水圧は弱まるどころか、ますます強くなる。

自らの主義や主張、信仰、肌の色が異なる者などへの差別、排斥、そして殺戮は・・・いつになったら終わるのか?人類の歴史を見れば、愚かな行為はこれまでも繰り返されてきたことだから、そう驚くことではない。むしろ、これまで・・・日本でいえば太平洋戦争が終わってからきょうまで・・・が平和すぎたのだろう。そんなことは思いたくはないけれど、けっきょく人は他者の存在を脅かすことによって、自らの命をつないできた動物なのかもしれない。
     
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 親の愛を知らぬ子供達の歌を
 声のしない歌を誰が聞いてくれるの
 世界中の国の人と愛と金が
 入り乱れていつか混ざりあえるの

 今 あなたにGood-Night
 ただ あなたにGood-Bye
posted by 生出 at 07:50 | Comment(0) | 音楽
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