2016年04月20日

ミノルタXD


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ミノルタXDは絞り優先AE、シャッタースピード優先AE、マニュアル制御の3つのモードが搭載され、「デュアルオート」と銘打って鳴り物入りで登場したカメラであった。宣伝のキャンペーンガールには、女優で写真家のキャンディス・バーゲンが起用された。たしかXDを購入すると特製の赤いベストがもらえたように記憶している。登場は1977年である。

XD以前、「シャッタースピード優先機」はキヤノンかコニカを、「絞り優先AE機」はペンタックスかミノルタ、ニコンそしてコンタックスのいずれかを選択するほかなかった。一台のカメラが二つのAE機能を搭載するのはXDが世界初で、絞り優先とシャッタースピード優先のどちらがすぐれているかという論争に、とりあえずの決着をつけた。競走というのは、すごいなぁ〜と感じたのは・・・XDの翌年にはマルチモード一眼「キヤノンA-1」が登場。何かとライバル視された二つのカメラであった。XDが上か、A-1が上かという論争もいまとなっては懐かしい。予断だがニコンからフルモードAEと称したFAが登場したのは、二社からはかなり遅れて1983年のことであった。

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じっくりXDを見てみると、道具としての資質はかなり高い。ペンタ部は低めでボディの小型化に貢献している。ネオブラックという上質のつや消し塗装処理が施され、ボディそのものの剛性も高い。しっかり作られたカメラだな、と思う。デザインは異なるものの、XDのボディはライカR4のベースになっている。ファインダーは明るくピントの山もつかみやすい。これは新たに開発されたアキュートマットスクリーンのおかげである。このスクリーンはハッセルブラッドにも供給された優れものである。XDそのものが(多少の不具合があったにせよ)優秀であったことは衆目の一致するところである。しかし評価はなぜか実力ほどではなかった。キヤノンA-1の悪口に聞こえてしまうかもしれないが・・・少々荒削り感のあるA-1に比べ、XDはすべての項目で80点以上。それが逆に個性を弱める結果になったのではないだろうか?

ある項目は飛び抜けて優れているのだけど、別の項目は及第点以下。でもそんな強い個性に人は惹きつけられるのである。XDに足りなかったのはアクの強い個性だったのかもしれない。

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せっかくなので当時のライバル同士を並べてみた。個性の違いがよくわかる。
posted by 生出 at 22:49 | Comment(0) | フィルムカメラ
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