2015年12月07日

アーガス・モデルA


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1936年に発売されたアーガス社の「モデルA」である。

1936年といえば・・・アメリカのグラフ雑誌「Life」が創刊された年である。マーガレット・バーク・ホワイト、ロバート・キャパ、ユージン・スミス などの著名な写真家が活躍し、写真、とくにグラフジャーナリズムの祖とでもいうべき雑誌だった。人々は日常生活では触れることはない、見知らぬ世界で起こっている出来事を「Life」誌を通じて「見る」ことができた。こんにちほどメディアが発達していない時代だ。42万部刷られた創刊号はたちまちのうちに売り切れたと云う。

「Life」創刊の辞はあまりにも有名であり、グラフジャーナリズムの精神を端的に表している。すなわち「生活を見る。世界を見る。大事件を眼前に見る。 貧しき人たちの顔、高ぶれる人の姿を見る。珍しい事象・・・機械、軍隊、群衆、ジャングルの中と月の表面の蔭を見る。1000マイル離れた事物、壁の背後 や室内に隠されているもの、危険きわまりないものを見る。絵画、塔、発明発見など人間の創造物を見る。男達が愛する女達や多くの子供達を見る。見、そして見ることに喜びをもつ。そして驚くために見る。見、しかも教えられる」と(ダヴィット社「世界の写真家」重森弘淹著より引用)。

表現に、いささか古臭さを感じつつも写真と云うメディアの本質を的確に云い得ている。今日でもその精神は我々に十分に響いてくると思うのだが・・・。

そうそう、アーガスの「モデルA」であった。一見してライカ1型のようにも見えるが、似て非なるものであることは云わずもがなであろう。アーガスは米国のメーカー。残念ながらおもちゃと云われても致し方あるまい。

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posted by 生出 at 22:57 | Comment(0) | フィルムカメラ
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