2015年12月04日

FUJICA GL690 Professional/GM670 Professional


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富士写真フイルム株式会社の社名から「写真」の文字がとれ「富士フイルム株式会社」になったのが2006年10月。現在、持株会社「富士フイルムホールディングス」の下、グループ企業が展開している事業はイメージングソリューション、インフォメーションソリューション、ドキュメントソリューションの3部門。

売上高の50パーセントがドキュメントソリューション部門で、これは富士ゼロックス社の事業である。

富士フイルム社としてはインフォメーションソリューション(メディカルシステム機材、ライフサイエンス製品、医薬品、グラフィックシステム機材、フラットパネルディスプレイ材料、記録メディア、電子材料等)の売上高が約40パーセント、残りの10パーセントがイメージングソリューション(カラーフィルム、デジタルカメラ、光学デバイス、フォトフィニッシング機器、写真プリント用のカラーペーパー ※純粋に写真感光材関連の売上高は数パーセントに満たない?)となっている。

2000年には売上高の実に60パーセントが写真感光材料関連事業だったことを考えると、現在の富士フイルムグループの実体は、かつてのイメージとはかけ離れている。激動の時代を生き抜くために事業の見直し、人員・資産の整理・・・など痛みをともなう改革を断行せざるをえなかったのは致し方なかったのだろう。泣いた社員も多かったと聞いている。

というわけで富士フイルムは細胞のほとんどを入れ替え、まったくの別人格となってしまったのだ。

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フジカGL690Professional/GM670Professionalは、富士がまだ写真感光材料メーカーだった1973年に発売された中判カメラだ。フォーマットはそれぞれ6×9と6×7判。いちばんの特徴はレンズ交換が出来るという点にある。用意されていたのは「50mm F5.6」 「65mm F5.6」「100mm F3.5」「150mm F5.6」「180mm F5.6」の5本。これはなかかなに充実したシステムだった思う。当然のことながら後続機種が出るのだが何故かレンズが固定されてしまい、せっかく構築されたレンズシステムは後継機種では使えなくなってしまった。

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このカメラは観光地などで集合写真の撮影に使われることが多かった。決まった位置からしか撮影しない営業写真師にとってはレンズ交換をする必要がなかったのだろう。限られた用途に特化したカメラ故に、新しいユーザーが開拓されることもなく、このシリーズは1992年に出たフジGSW680IIIプロフェッショナルを最後に消えていった。2009年にはフジGF670プロフェッショナルという67判が出されたが、これは別シリーズであったしフィルムメーカーとしての意地(断末魔?)であった(と僕は感じた)。
posted by 生出 at 08:04 | Comment(0) | フィルムカメラ
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