2014年12月17日

ニコンFM3A


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2001年に発売されたニコンFM3A。すでにこのブログで紹介した同社のマニュアル機FM系と絞り優先オート機FE系のいいところを融合させた複合機である。

1999年にはプロ用デジタル一眼レフ「ニコンD1」がリリースされ、時代はゆっくりではあるがフィルムからデジタルへの移行が始まった。「D1」の出現は、遙か沖で発生した小さな波という印象だった。しかしその波は徐々に、そして着実に本土へ迫っていたのだ。当時をふりかえると、まだまだフィルムにアドバンテージがあったものの、2002年デジタル一眼レフ「ニコンD100」の出現で、デジタル化の波は足元を浸すどころか、あれよあれよと云う間に腰の高さにまで達し、その勢いはついぞ止まることはなかった。

2004年にフィルムカメラのフラッグシップ機としては、実質上最後となる「ニコンF6」が突如発表され、世の中は大いに驚いたものだった。この時点で「まだフィルムカメラを出すの?」が大方の素直な感想だった。たった数年の間に、世の人々はデジタル化の波に器用に乗り、これまで馴染んだフィルム大陸から離れ、新天地であるところのデジタル大陸へ上陸を果たしていたのだ。

いまやフィルム大陸は侵食が進み、かろうじて標高の高かったほんの一部分が海上に頭を出すのみである。それはあたかも松島や瀬戸内海に浮かぶ小島の如くという体たらくだ。朝日、夕陽に照らされる島々の姿は美しいが、その姿すらいずれ忘れ去れる運命なのだろう。

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いちばんうしろがニューFM2、真ん中がFE2、そしてFM3Aである。この先が続かなかったのが、ほんとうに残念である。なおニコンではFM3Aの取扱説明書がダウンロードできる。興味のある方はこちらよりどうぞ。
posted by 生出 at 12:40 | Comment(0) | フィルムカメラ
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