2014年10月27日

只見駅


 tadami-station.jpg

只見駅15:42発の各駅停車小出行き。終点の小出には16:55に到着。この季節のこの時刻、すでに陽は西に傾き、間もなく山の向こう側へ隠れようとしている。強烈な西陽に向かって、耳慣れたディーゼル音は次第に遠ざかって行く。

列車に乗っていても、今日の僕のように線路脇に立っているにせよ、列車が動き出す瞬間というのは何故かワクワクしてしまう。

一人旅であれ、グループの旅であれ、まずはどの席に座るか、それが旅の善し悪し・・・極端なことを言うと・・・人生を左右するくらいの何かが起こる可能性だって、あるのである。人生を変えるほどの出逢いは、そうそうないだろうが、人は自分が選んだ席に座った瞬間、きっと多かれ少なかれ、そんな出逢のドラマを期待するものなのだ。

とくに只見線のように、本数も利用客も少ないローカル線ならなおさらだ。人は生きていれば何かしらの事情を抱えるもの。それぞれの人生の事情を、他人同士同じ列車に乗せあうのことは「運命」と云ってもいいのかも。

小出駅に着くまで一時間ちょっとであるが、短編小説・映画が出来るくらいのドラマのひとつやふたつは・・・起きてもおかしくはない。

別々の樹に付いていた葉が枝から離れ、風に乗りたどり着いた場所が、偶然にも同じ着地点だった、なんてこともあるだろうし、結果として当初目的とした場所とはぜんぜん違う場所へ行ってしまうこともあるかもしれない。まぁ〜いろんな可能性があるということだ。ただし事件や事故には巻き込まれたくはないけれど・・・。

只見駅を出発した列車は、すでに田子倉ダムあたりを走っていることだろう。僕の耳には、まだディーゼル音が残っている。周囲の静寂が余計にそうさせるのかな、と思った。次の列車が来たら飛び乗ってやろうか、そんな衝動にかられたのも事実である。しかし・・・時刻表を見ると、次の列車は18:35である。帰ってから夕飯の用意、洗濯、データの保存・・・などなど雑多なことが待っている。人生を変えるほどの出逢いは、これでは生まれないのである。
posted by 生出 at 12:36 | Comment(2) | にわか鉄ちゃん
この記事へのコメント
18時35分の列車に飛び乗ってみたら帰りの列車はたぶん無い。
寒い駅舎で一晩、さてどうしますか。

人生を変える出逢いがあるかもしれないのでここから先のシナリオは誰にもわからない。
事実は小説より奇なり・・・・になるかどうかも誰にもわからない。

光芒、列車、広角、モノクロ。
めっちゃかっこいいです。

Posted by ユーノスロードスター at 2014年10月27日 20:06



◇ご指摘の通り、もし18時35分発に飛び乗ると、帰りは翌日になりますね。小出駅で野宿出来るかどうかは定かではありませんが、なんとかなるでしょう。旅とはそんなものです。たった一晩の辛抱です。長い人生の時間の中で、そんな経験を積むことも、また楽しいものです。拙作へのご感想ありがとうございました。明日は雪が降るかもしれない会津地方です。オープンカーは厳しいと思いますよ(笑)
Posted by 生出 at 2014年10月27日 22:29
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