2014年09月02日

コンタックスTVS


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かつて高級コンパクトカメラブームというのがあった。

90年代初頭にはじけたバブル経済。100万円の値札を200万円にしたら飛ぶように売れるようになった・・・そんなウソのような話が飛び交っていた時代、それがバブルだった。バブル経済崩壊後、バブル残照の中「夢よ、もう一度」と儚い希望(?)から生まれたのがコンタックスTVS。93年に発売された。価格は驚きの17万円也。いま時系列を振り返ると、なぜかそんな印象を持ってしまう。実際、TVSが産まれたのはバブルとは関係ないのだろうが・・・。

時期については多少のズレはあったが、他社の主だった高級銀塩コンパクトカメラの発売時期と値段は・・・92年コニカヘキサー(9万5000円)、93年ニコンTi35(12万5000円)、少し遅れて96年にミノルタTC-1(14万8000円)・・・であった。

さてコンタックスTVSを見てみよう。外装はなんとチタンである。外装をチタンで武装するのはニコンF2に始まるわけだが、以後高級カメラにはお約束のように使われるようになった。余談だがコンタックスの高級コンパクトカメラは84年のコンタックスTが最初。TシリーズはT2、T3、そしてTVSシリーズはTVS2、TVS3と続いた。いずれもチタン外装だ。


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レンズはバリオゾナー28-56mmF3.5-6.5を搭載。広角側の3.5はともかくとして56mmの6.5というのは、きょうびのデジカメのようにISO感度を自由に変えられるのであれば使えるが、ISO400のフィルムを使っても、ちょっと暗いシチュエーションでは三脚がほしくなる。手振れ補正もない。ストロボは内蔵されているが多くを望むべきではない。


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このスペックをどう感じるかはそれぞれであろう。カメラの構造的な制約の中から、実は創意工夫が生み出されることもあるのだが、デジカメの便利さに慣れてしまうと、高級コンパクトカメラを前にしても気持ちは萎えたままなのである。いいカメラなんだけどね〜。

フィルムカメラは、もはやノスタルジーを感じるだけの代物になってしまったのか・・・。
posted by 生出 at 12:42 | Comment(0) | フィルムカメラ
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