2014年10月31日

ニコンFE


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「シンプルニコン」のキャッチフレーズを標榜し登場したのが初代「ニコンFE」であった。1978年のことだ。ニッコールレンズがAi化されたのが前年の1977年。そのときニコマートEL(ELW)がニコンEL2になりAiレンズ対応となった。短命で終わったEL2であるが、FEの受光素子、露出制御などはEL2が元になっていた。FEの大きさ、シルエットは77年に発表されたFMと似ていて、一般の人には見た目には区別は出来なかっただろう。

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時はAi化直後であるから、圧倒的多数を非Aiレンズが占めていた。そのためFM、FEともにマウント外側にあるAiレンズ用の露出連動レバーを引き 上げて非Aiレンズを装着できるようになっていた。しかし非Aiレンズ装着時は絞り込み測光だったので使い勝手はいまいち。そういえば当時、Ai対応ボ ディを購入し、保証書を提示すれば旧レンズ一本を無料でAi化するサービスがあったように記憶している。

FE2、FM2では、このレバーが固定されてしまった。ずいぶんあとになって手元にあったニューFM2を引き上げ式に改造できるかとニコンに訊いたら 「承っておりません」と云われた。改造したところで、僕は非Aiレンズを持っていなかったので、まったく無意味な改造なのだけどね。ちょっとした部分のカスタマイズで、人とは違う個体を持っているという「優越感」に浸りたかった、ただそれだけのこと。

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FEが登場してから、すでに36年が経過した。ごくたまに行く家電量販店には各社のデジカメが並んでいる。そのことに何の違和感も持たなくなってしまったが、そのむかし、カメラはカメラ屋さんで買うのが当たり前だったことを、妙に懐かしく思い出すのだった。

posted by 生出 at 12:48 | Comment(0) | フィルムカメラ

2014年10月27日

只見駅


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只見駅15:42発の各駅停車小出行き。終点の小出には16:55に到着。この季節のこの時刻、すでに陽は西に傾き、間もなく山の向こう側へ隠れようとしている。強烈な西陽に向かって、耳慣れたディーゼル音は次第に遠ざかって行く。

列車に乗っていても、今日の僕のように線路脇に立っているにせよ、列車が動き出す瞬間というのは何故かワクワクしてしまう。

一人旅であれ、グループの旅であれ、まずはどの席に座るか、それが旅の善し悪し・・・極端なことを言うと・・・人生を左右するくらいの何かが起こる可能性だって、あるのである。人生を変えるほどの出逢いは、そうそうないだろうが、人は自分が選んだ席に座った瞬間、きっと多かれ少なかれ、そんな出逢のドラマを期待するものなのだ。

とくに只見線のように、本数も利用客も少ないローカル線ならなおさらだ。人は生きていれば何かしらの事情を抱えるもの。それぞれの人生の事情を、他人同士同じ列車に乗せあうのことは「運命」と云ってもいいのかも。

小出駅に着くまで一時間ちょっとであるが、短編小説・映画が出来るくらいのドラマのひとつやふたつは・・・起きてもおかしくはない。

別々の樹に付いていた葉が枝から離れ、風に乗りたどり着いた場所が、偶然にも同じ着地点だった、なんてこともあるだろうし、結果として当初目的とした場所とはぜんぜん違う場所へ行ってしまうこともあるかもしれない。まぁ〜いろんな可能性があるということだ。ただし事件や事故には巻き込まれたくはないけれど・・・。

只見駅を出発した列車は、すでに田子倉ダムあたりを走っていることだろう。僕の耳には、まだディーゼル音が残っている。周囲の静寂が余計にそうさせるのかな、と思った。次の列車が来たら飛び乗ってやろうか、そんな衝動にかられたのも事実である。しかし・・・時刻表を見ると、次の列車は18:35である。帰ってから夕飯の用意、洗濯、データの保存・・・などなど雑多なことが待っている。人生を変えるほどの出逢いは、これでは生まれないのである。
posted by 生出 at 12:36 | Comment(2) | にわか鉄ちゃん

2014年10月25日

ランクル70、ツーショット


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今朝、雄国沼の金沢峠で撮影した70のツーショット。左が僕の77で右は写真家影山博氏所有の73である。僕が以前乗っていた73にオーバーフェンダーが装着され、リアブレーキはディスクである。フロントグリルは「TOYOTA」のロゴが付く。

氏とのお付き合いもかれこれ20年以上になるだろうか。これまでお互い所有していた車は、驚くほどに共通している。Jimny SJ30、同JA11、そしてL/C70である。たまに車の話になるのだが「最近乗りたい車が無いよね」が合い言葉のようになっている。

つい最近再販された70であはあるが、二人ともいまひとつ興味を示さない。つまりはお互い所有している70で十二分であるということだ。ボディに穴が開いても、故障しても直せばいいだけのことだ。

車は際限のない進歩を繰り返している。しかし70は進歩する必要のない車なのだ。そんな70に惚れ込んだ人間が、いまだ少数派ながら全国にちらばっている。

70に代わる車はないのである。
posted by 生出 at 21:51 | Comment(0) | クルマ

2014年10月23日

ニコンFE2


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初代FEが78年に登場し、FE2は83年に発売された絞り優先AEを搭載した中級機であった。FEからの変更点は最高シャッタースピードが1/1000→1/4000へ、X接点が1/125→1/250へ、機械式シャッターが1/90→1/250へそれぞれ変更された。当時ニコンのフラッグシップ機はF3、次いでFAがあり、FE2はナンバー3のポジションであった。F3、FAがジュージアーロの洗練されたデザインであったのに対し、FE2は昔ながらの一眼レフ的デザインで、兄弟機であるFM2とともに「F3、FAグループ」とは異なる雰囲気が漂っていた。僕としては近未来的なデザインよりFにはじまるクラシカルなシルエットのFE2の方が好きだった。

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デザイン的なことを言えばフロント左に刻印された「FE2」のロゴはちょっといらないかな・・・と今でも思っている。無いほうがいかにも道具っぽくなると思うのだが・・・。ちなみに初代FE、FMにはロゴは無かった。せめて袋文字はやめて、小さく遠慮がちに配置してほしかった。
まぁ〜ロゴの有無が撮影に影響を与えることはないのだけどね。話は飛ぶが、小中高とネームプレートを付けるよう教師から強制されていた。少し時間が経てばそんなもの無くても顔を見れば、何組の○○くんだ、とか判るわけで、そういう意味で固体を識別するためのロゴはいらない・・・というのが僕の主張。中身がよければ(よくなくても?)いずれ世間に存在が認められるのである。

さて、そんなFE2の中身であるが実にシンプルである。道具としてこれ以上望むところはない。マニュアル露出の場合の追針式表示も好感が持てるし、これはマニュアル専用のFMよりも断然見やすかった。モータードライブを装着すると軽量のボディもそこそこの重さになる。僕はこのスタイルが好きだった。ただ巻き上げのモーター音は、ちょっと安っぽかったかな。F3+MD4の上質な?音と比べるとがっかりしたものだった。

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FE2はニューFM2とともにロングセラー機となり、2001年には両機の機能を合体させた「FM3A」となり、その役目を終えたのだった。
posted by 生出 at 12:35 | Comment(0) | フィルムカメラ

2014年10月22日

蕎麦処「信玄」


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「蕎麦でも喰いましょう」とM氏に誘われ行ったのが、福島市笹木野にある蕎麦処「信玄」であった。ご覧のとおりである。


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M氏お勧めが二・八の盛りそばの三段である。写真は更に三段追加して合計六段。これでお値段650円。あっという間にたいらげてしまった。美味でした。また行きます。さっそく知人にも教えました。その知人は昨日行ったようです。
posted by 生出 at 08:43 | Comment(2) | 出逢いの妙

2014年10月21日

マーチンD-28


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HEADWAYに引き続きマーチンD-28もM氏に弦高を調整してもらった。購入時の弦高があまりにも高すぎてハイポジションが正直しんどかった。先週「仕上がりました」と連絡をいただき、さっそくM氏宅へお邪魔した。見た瞬間、弾きやすいギターに生まれかわったことがすぐにわかった。そして実際弾いてみて、それが間違いなかったことを実感したのだった。

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サドルの削り出しも氏の熟練の技が光る。オリジナルサドルと比べれば数ミリの違いなのだろうが、その差が弾きやすさと出音に多大な影響を与える。指の腹で軽く6弦をはじいてみる。以前よりも腹に響く感じが心地よい。きらびやかさも増している。全体として高音から低音までバランスのよさが光っている。さすがの調整である。

調整以前は00028ECばかり弾いていたものだから、いささかすねていたD-28であったが、これからは「もうやめて!」と云われるくらい弾いてやろう。

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そういえばサウンドホールの中をのぞいたことがなかった。いちぶに綿埃が見られるが、これは僕の不徳のいたすところだ。シリアルはご覧の通り。どうやら2005年製らしい。「D-28徹底研究」で調べました。
posted by 生出 at 12:56 | Comment(2) | アコギ

2014年10月20日

不思議なポンプ


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何年も前から不思議だなぁ〜と感じている物体がこれである。金山町のとある林道の傍らに設置されているこのポンプ、いったいだれが何の目的で設置したのか・・・。初対面からすでに十年以上は経過している。現在は放置状態。しかしポンプとしての仕事は健気にしているようだ。

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大きさは70と比べればお判りになると思うが、なかなかに大きい。蛇口?から出る水量は、けっして豊富ではないもののそばによると飛沫がかかることもある。更に不思議だなと感じるのは、どのような仕組みで水を汲み上げているのか?動力はどうなっているの?電気が通っているとも思えないし、自然の何らかの力を利用しているのか?

?マークを連発してしまったが、皆さんも通りかかったときにぜひこの不思議なポンプをご覧になっていただきたい。場所は昭和村方面から来た場合、玉梨豆腐から白樺林(看板あり)へ右折。集落を過ぎると、左に入る道がある。途中道は二手に分かれるが右折しそこから数分で現場へ到着する。右折してから舗装路から砂利道になるが、たぶん・・・乗用車でもだいじょうぶだと思う。

このポンプをあとにやや進むと視界が開け、ススキの原が広がる。そしてその先が白樺林となる。白樺林を過ぎるとT字路になり、右折は玉梨豆腐、左折は沼沢方面となる。
posted by 生出 at 08:34 | Comment(0) | 出逢いの妙

2014年10月18日

安達太良山登山口にて


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だいぶ秋らしくなってきた。標高7〜800メートルあたりまで紅葉が下りてきた。箕輪スキー場近くの安達太良山登山口で記念撮影をした。最近、いつものように、あちこち走っていて思いのほか70を見かけるようになった。これは復活した70が影響しているのだろうか?でも復活した70の実車とはすれちがっていない。まぁ〜いずれお目にかかる日も近いことだろう。
posted by 生出 at 22:50 | Comment(0) | クルマ

2014年10月15日

オムライス


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前日に引き続き「あたごや」さんのメニューの中からオムライスをどうぞ。こちらはすでに(2012年8月26日)紹介済みだが、改めて見てみるとボリュームのあることに気づく。卵焼きの両端からチキンライスがはみ出している。添えてあるものは季節によって変わるが、満腹感は変わらない。この年になると、他店によくある「喰い放題」や「お代わり自由」に触手は動かないものの、たまに満腹感を味わいたいときに「あたごや」さんのオムライスを食すのであった。
posted by 生出 at 12:50 | Comment(0) | 馴染みの店

2014年10月14日

チャーシューメン(手打ち麺)


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「あたごや」さんの手打ちチャーシューメン。麺はモチモチで僕好み。好みは人それぞれだろうが、このチャーシューメンに関しては少々のびても美味しくいただける。以前ブログに書いたが、昼時になるとあたごやさんの駐車場はすぐに満杯。毎度、時間をずらして行く。それでもタイミングが悪く停めることが出来ず、泣く泣く引き返したことも多々あった。
この日も午後一時半過ぎだというのに、店内にはけっこうお客さんがいた。車はなんとかギリギリセーフで停められた。

シンプルな構成のチャーシュメンである。これでいいのである。世の中には創造性豊かなラーメンがあることも知っている。でも結局はここへ戻るのである。鮭が産まれた川へ戻るように・・・。例えがちょっと違った? このスープから僕が産まれたと思えばいいのさ。
posted by 生出 at 21:55 | Comment(0) | 馴染みの店

2014年10月10日

緊急報告


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ついにマスターがステージに立つことになりました。12月6日(土)、喜多方市厚生年金会館で行われる喜多方音楽協会40周年記念のライブにマスターも出演することが決まりました。詳細はまだこれからのようだが、判明次第お知らせいたします。とりあえず皆さん、12月6日は時間を空けておいてください。

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こちらの写真は、マスターが若かりし頃(具体的な年代などは訊くのを忘れました)、地元のテレビ局(福島テレビ)に出演した際に撮影されたものだとか。う〜ん、時代だなぁ〜。たまりません。


posted by 生出 at 23:11 | Comment(0) | アコギ

2014年10月09日

十三夜の集い


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10月6日は旧暦の9月13日だそうで、この日は十三夜といい、中秋の名月「十五夜」についで美しい月と云われているそうな。それで日ごろ美を愛でる同志達が宮森さんのマンションに集い、月を見ながら一献傾けようということになった。飲み会の趣旨をきちんと、このように掲げるというのは実はとても大切なことで、宮森さんが手間ひまかけて作ってくれたのだが、頭の下がる想いである。

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宮森さんの部屋はきれいに整理されていて、雰囲気は学生の頃に訪れた友達の部屋のようだった。なのでモノクロ調に仕上げ、ややノスタルジックな感じにしてみた。もう少し粗粒子にしてもよかったか・・・。

差し入れていただいた二升のポン酒が残ったのかどうかは定かではないが、ひとつだけ確かなことが・・・気がつくと時間もだいぶ回ってしまい、いつの間にかお月様がビルの陰に隠れてしまい見ることが出来なかった。千鳥足の帰り道、十三夜の月のことはすっかり頭から飛んでいた。

結局、単なる酒飲みになってしまったわけだ。
posted by 生出 at 12:46 | Comment(0) | 馴染みの店

2014年10月08日

豚汁


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近所を歩いていて、ふと季節が変わったなと感じる瞬間がある。門を曲がったら、キンモクセイの香りに包まれた。この瞬間から僕の秋が始まる。

で、秋と云えば豚汁。作りました。里芋おいしゅうございました。
posted by 生出 at 12:57 | Comment(2) | 男の料理

2014年10月05日

桃太郎モドキの出逢い


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本日、裏磐梯の林道で出逢ったのは・・・まず猿。貫禄のある風貌である。ボス猿と見た。そして次に出逢ったのは・・・

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雉だった。これで犬が出てきたら・・・桃太郎と同じではないか。でも犬には出逢えなかった。ちょっと残念。キビダンゴの準備、それから鬼ヶ島が何処にあるかあらかじめ調べておいた方がいいかもしれない。あれ?上の写真をよく見てみると、これは雉?ウズラ?どっちだろう?とりあえず雉ということにしておこう。

撮影は、いずれもライカV-LUX4。ピンが合っていない。情けない。
posted by 生出 at 22:47 | Comment(0) | 出逢いの妙

2014年10月01日

10月


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紅葉の季節。福島でいうと標高1800メートル前後が見頃になっているようです。10月は神無月。由来についてはご存知のように全国八百万の神が出雲大社に集うため、地域から神様がいなくなるので神無月と云われている。逆に出雲の国では神在月。

全国の神様が集って、いったいどんな話をするのかはわからないけれど、出雲大社と云えば縁結びの総本山。きっと誰と誰をくっつけるか・・・なんて酒を飲みながら?決めているのだろう。単に男女の出会いだけではなく、人がよりよく生きられるよう、すてきな出会いを考えていただきたいものだ。
posted by 生出 at 08:29 | Comment(2) | M's works