
福島市のとある場所である。ここに限らず除染作業があちこちで行われている。除染については環境省のサイトを見てもらうとして、いつのまにやらμSv(マイクロシーベルト)という単位がすっかり耳に馴染んでしまったということに僕自身驚いている。放射性物質に汚染された地域に住む人なら知らない人はいない。世の中にはいろんな単位があるが、出来ることならお近づきになりたくはなかった。
ちなみにこの場所は花見や芋煮会などで賑わう場所で、震災以後、除染作業が開始されるまでは普通に市民が利用していた。いたずらに不安感をあおったりする情報もあるのだろうが、実際のところはどうなのだろうか、僕にはさっぱりわからない。この0.30μSv/hという数字は除染が終わった時(昨年の11月8日)の数字であって、いまはどうなの?ここにいても大丈夫なの?健康に影響はないの?テレビやラジオでは連日、お約束のように各地の線量についての報道がある。それは単に数字を発表するだけの、実に機械的なものだ。
多くの情報が錯綜する中で、素人はあたかも「それ」について知ったかのような感覚に陥ってしまう。いわゆる摺り込みが知らず知らずのうちに行われてしまい、誰かの都合のいいよう、操作されやすい人間に改造されてしまうのではないか?などと下衆の勘ぐりをしてしまう僕なのであった。