
いつの頃からかジャズを聴くようになった。とくにピアノトリオがお気に入り。数あるトリオの演奏で、僕のいちばんはビル・エバンスの代表作「Waltz for Debby」。エバンスの代表作というよりは、ピアノトリオの代表作、つまり頂点と言ったほうがいいかもしれない。このアルバムを越えるトリオの演奏は・・・僕も全ての演奏を聴いているわけではないのだけど・・・そうはないだろう・・・と思う。
1961年6月ニューヨークのジャズクラブ「ヴィレッジ ヴァンガード」でのライブ録音が音源。 ジャズ史上においても名盤中の名盤なので、いまさら薀蓄を語るのも気が引ける。エバンスの奏でる主旋律に、スコット・ラファロのベース、そしてポール・モチアンのドラムが絶妙に絡む。ライブ音源なので、会場で酒を飲んでいる客の笑い声、グラスや皿のぶつかる音なども入っている。やや雑然とした感はあるが、それがかえって臨場感を高めている。地下鉄の音も入っているというが、僕のチープなステレオでは確認できなかった。※
この名演奏を目の前に酒を飲めた人たちが、ほんとうにうらやましい。僕は目を閉じ、あたかも自分も会場にいることを想像しながら、ひとりグラスを傾け、悦に入っている。
※音楽好きの先輩に地下鉄の音について訊いてみたら、早速以下のようなメールが届いた。耳を澄ませてみよう。
1トラック 1:00〜1:04
2:52〜2:55
2トラック 6:34
4トラック 4:55〜5:00
5トラック 00:14〜00:19
3:55〜3:58
4:12〜4:17
10トラック 2:09〜2:12
4:38〜4:42